NIELSEN堀内

愛の嵐 ノーカット完全版のNIELSEN堀内のレビュー・感想・評価

愛の嵐 ノーカット完全版(1994年製作の映画)
5.0
此の映画の象徴で有るシャーロット・ランプリングが半裸サスペンダー付きの軍服で唄う「愛の嵐」はマレーネ・ディートリッヒの曲のカヴァーですが唄い方も妖艶で頽廃的で恐ろしい。オスカー・ワイルド&ビアズリーの「サロメ」の一場面を再現して、劇中に仕込んだ背徳的な面を表現する手法にも眩惑されました。「魔笛」の選曲も良く、70年代のデカダンスを体現した傑作。

ルチアの少女時代への退行が不自然さを増し、よりデカダンスな雰囲気が濃厚に成る作品でした。極限状態に陥ると本能的&野生的に成り、ラストはずっと記憶に残る程のインパクトが有りました。
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