ノーザンライツフェスティバルにて。2006年のツヤツヤしたマッツが見られます。デンマーク映画なのでわかりやすい作品ではないだろうなと思っていたけど、やっぱり複雑な物語だった。観る人の立場や状況によって受け止め方、解釈が変わりそう。私も違うタイミングで観たらまた違う感想になると思う。
あれっこの映画ってもしやコメディ?今のは高度なギャグなのかい?と思うような場面が結構重ねられてくるので、これは笑うところなのか悩みつつ観ていた。デンマークのセンス、まだまだ勉強しなければなりません。
マッツがクズとの感想がわりと多かったけど、まぁ確かに良い夫ではないかもしれないけど、それでも愛しみを感じずにいられないのは演じているのがマッツだからなのか。マッツの傷ついた表情ってめちゃくちゃエロくていいですよね。しかし本国作品に出てる時のマッツ、概ねスーツが似合ってないのが不思議。色のせいか仕立てのせいか。
一方、奥さんの着てたブルーのコートが凄く凄く素敵だった!中に合わせる服に悩みそうと思ったけど、ブルーの中からチラッと見える真っ赤なワンピースも良かったな。ただしやっぱりコートの裾からスカートが見えてはいけないから丈選びが肝心。ホテルの壁紙もいい色だった。
ここからややネタバレ。「家族をバラバラにしたくない」という思いばかりが先立つけれど、バラバラになった家庭で育ったクリストファーには「バラバラでない家族」がわからない。哀しいくらい不器用で気が利かない彼を見ているのが切なかった。
彼は何もかも失ったのか、何かを得たのか。角度によって色が変わる作品だと思う。