桜花

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイの桜花のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

中々の謎を残したままの、続編があると思われる終わり方。

様々な思惑が入り乱れ、至る所で暴力が振るわれるメキシコの不条理。超大国アメリカの影で、暴力の連鎖へと続く導火線に火を付けるというミッション。

そもそも今回の作戦は、中東のテロリストを密入国させる麻薬カルテルを叩くためのものであるが、そのテロリストを生み出した泥沼化の内戦を引き起こしたのはアメリカであるとはっきり明言されている(さらにタチの悪いことに今回はホームグロウンテロリストの犯行だったため、その大義すら根拠を持たなかった!)。自らの横暴の結果生じた障害を取り除くためまた横暴を働くという負のスパイラル。状況は悪化していく一方である。

こんなしょうもない歪みの中、荒涼とした国境地帯で次々と人が死んでいく。この混沌に一度飲み込まれると誰も逃れられない。虚無感に満ちている。

最後ベネチオ・デルトロが出てくるところであまりの不死身っぷりに笑った。こんなに硬派な作品なのにスタローンとかシュワちゃんのDNAを感じる。まあ、混沌に飲み込まれた人の象徴みたいなキャラだから死ぬ訳ないんだけど。
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