このころ”文春砲”という言い方が定着したような気がする。
その砲術の再現ドキュメンタリ。
読んでないけど「2016年の週刊文春」という本もある。
紙の本が急激に売れなくなり、ネットでは情報がタダとなった時代の、出版社の断末魔のようにも見える。
が、7年ほど経った今も衰えず、特大の文春砲が松本人志へ…。

その前後10数年の週刊文春には、私が敬愛する水道橋博士が芸能界に潜入したルポライターになったという設定の連載「週刊藝人春秋」があった。
特に2017年からは挿絵が江口寿史になり、この分をまとめた単行本「週刊藝人春秋Diary」は素晴らしい。

親しき仲にもスキャンダル。
ベッキー不倫
甘利辞任
育休不倫
少年Ａ
ショーン・Ｋ
舛添
など、２０１６年の文春砲についてのドキュメンタリー。

正直、毎日レビューしていると、まともなレビューなんか書きたくなくなるわけです。
勝負したくなる。
誰もレビューしてないヤツを。
グッとくるヤツに挑みたくなる。
それで、この映画を見つけた途端、これだっ！ってなったわけです。
もうね、輝いてた。この映画は。
書いてくれっ！って言ってたね。

一つ言えることは、この映画には賞味期限がある。すぐに観ないと、だんだんだんだん駄目になる。

印象的なのは、少年Ａ。
直感像素質を持っていたんだね。
取材した人間が精神的にまいってしまったのは印象に残った。
少年Ａ、ヤクザにも慣れてる人間を心底ビビらせるのは大したものだ。

あとは、記者というのは、不倫してるゲスよりよっぽどゲスですよ。
あんなものはダニですよ。
他人の不幸で飯食べるなんてのは良くない。

しかし、この映画はそこがいい。
映画を楽しむということは人間の醜い部分も見るということで、本当に素晴らしい。

週刊文春の仕事ぶりを撮ったドキュメンタリー。

芸能スキャンダルはちょっとあれだけど、少年Aの件とかはもっと伝えられるべきだし、文春が体張ってまでそのきっかけを作ってくれてるんだと思ったらそれはすごいことだと思った。

文春の言う人間への興味って部分では映画見るのもそうかもしれないなーと思う。