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クレイジー・リッチ!のakuruのレビュー・感想・評価

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)
4.7
 「バナナって思われてんのよ。外見は黄色で、中身は白!」

 とにかくこのご時世に全く空気を読まないド派手ぶり!!たまらない。もうマジ楽しすぎて永遠にこの狂った金持ちたちの話を見ていたい…。「クレイジーリッチ」、そうそれは、一昔前まで蔑まれてたアジア人。今は世界でもトップクラスの大富豪を指すらしい。

 とにかくゴージャスな世界観。「月下美人が咲いたので」と繰り広げられるパーティーはさながら貴族たちの晩餐会、10億かけた結婚式には教会の中にジャングルを作るし、独身最後のバチェラー・パーティーは豪華クルーズで花火がパーン!えっこの話現代の話ですかね?私とは違う時代のような展開に目が点、のちに爆笑。たのしー、めっちゃたのしー!
 
 個人主義vs家制度。嫁vs姑。自分が1番大事でいいはずなのに、まだまだ私達アジア人は結婚=家どうしの結びつき、と考えたがる。正直、どっちの話もわかるわ〜。

 最後のレイチェルとエレノアの麻雀対決が秀逸。ピリピリの女同士の対決、カメラに映される麻雀牌がたまらなく粋。
 SEX AND THE CITYな世界のファッションショーとしても楽しめるし、アメリカドラマによくある「普通の私にちょっと変な親友」ペグ・リンのオークワフィナが最高!セリフがとってもシャレが効いててかっこいい。成金金持ちなのに常服はジャージ、これも粋。
 「金持ちはタダが好き」はまさに名言ですねぇ。

 この映画で書かれるイカれた中国人の金持ちは、このどこか「しみったれた」世界に「人生楽しんでるかーい!?」とぶっこむパリピ族。いつの時代にもいろんな人種、いろんな価値観、いろんな金の使い方がある。だから面白いからそれでいい。
 ショックを受けて逃げて帰るコンスタンス・ウーを追いかけるヘンリー・ゴールディング。シンデレラのワンシーンのよう。非現実のゴージャスさに目がくらむ。花より男子ばりのイジメシーンも万国共通でした。

 ほんっとに価値観が違うって、マジ大変。でもだから面白い、と面白がれる人間でいたい。自分が一番だけども、家族でギョーザも作る日本人より。
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