シンガポールを舞台に不動産王の御曹司である恋人と、彼の裕福な一族との間で揺れながら本当の幸せを探す独身女性の葛藤を描いたハリウッド製アジアン・ラブコメディ。ジョン・M・チュウ監督。
NYで働くレイチェルは、親友の結婚式に出席する恋人のニックとともにシンガポールへと向かう。初めてのアジア旅行への期待と、初めてニックの家族会うことの緊張感を感じていたレイチェルが出発当日の空港で案内されたのはファーストクラス。ニックはシンガポールの不動産王の超有名一族の御曹司で、社交界の女性たちから熱い視線を浴びる存在だった…。
シンデレラストーリーのような、そうでないような、ちょっと不思議な作品! 主人公のレイチェルは、シングルマザーに育てられた中国系アメリカ人で、最年少でNY大学の経済学部(ゲーム理論)教授になった才媛。そんな彼女が彼の実家のあるシンガポールを訪れ、お決まりの底意地の悪い母親から意地悪をされるという流れ。ただ、そんな才能に溢れた彼女だから、苛められてもやり返す才があり、ちっとも守ってあげたい気持ちになれない。むしろそんな格式張った家はご免と彼と別れる決断をした時に狼狽えまくる彼の方が憐れで、応援したくなる。
ハリウッド映画でもなく、アジア映画でもない、何とも不可思議な作品だった。
