99/100
軽犯罪を通して繋がった男女6人の共同生活が、やがて破綻するまでを描いた作品。
登場人物それぞれが行う万引きや、抱えていた秘密によって保たれていた絆が、他ならぬそれらによってどうしようもなく崩壊してしまう展開に呆然。
時折でる物凄くドライなセリフに、この人たちが本当は家族などではないもっと歪な別の繋がりなのだということを(観客もおそらくは登場人物自身も)どうしようもなく痛感させられながら、やっぱり一緒に過ごした日々が大切でかけがえのないものだったんだと思い知らされるクライマックス。
とあるキャラクターの「楽しかった」という発言にすべてが集約されていると思う。
自分自身、彼らの穏やかな日々を見つめるのがただ楽しかった。それだけにあの結末はただかなしい。