LcK0812

彼が愛したケーキ職人のLcK0812のレビュー・感想・評価

彼が愛したケーキ職人(2017年製作の映画)
4.2
突然事故で死んだ男、残された妻と子、そして愛人。
どうして妻は夫の留守電を聞かないのか、いつまで秘密は保たれるのかといったスリルが映画をどんどん進めてくれる。
お互いの抱える秘密や文化の違い、失ったものへの向きあいかたが時に触れあってはまた離れる。
複雑に織られた絨毯のような話だった。

ただ悲しいだけでなく、これは再生の物語でもある。
お祖母ちゃんとトーマスのシーンで、顔にかかる陰影は見事だった。
作られるお菓子の暖かさ柔らかさが見た後もずっと印象に残った。
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