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ヒトラーを欺いた黄色い星のsobayuのレビュー・感想・評価

ヒトラーを欺いた黄色い星(2017年製作の映画)
3.5
戦時下ベルリンに潜伏し続けたユダヤ人4名のインタビューと回想シーンを組み合わせた映画。「7000人が潜伏し終戦まで生き延びたのは1500人」とチラシに書いてあり、とっさにたったそれだけしか‥と思ってしまったけど、ナチ本部の街で隠れ続け大空襲も経たのだと思うと、少ないと驚くのは違うかもしれない。

観てる最中「ベルリン天使の詩」と「善き人」がずっと頭に浮かんでいた。私は潜伏することを選べるか、人を助けられるか、どちらの立場になるか分からないけど同じことができるかな、きっとできないだろうな。今世間のヘイトに対して何もしないでいる私はユダヤ人を迫害する側でしかない。

映画館で会っただけの人、自転車で、などこれが創作だったらありえないの一言で終わりそうな出来事が実話なのだからすごい。薄氷を踏むような緊張感があったけど、映画自体は抑揚をおさえた静かな作りだった。敢えて人物から一定の距離を保って描いていた。(語弊があるけど映画として)面白かったです。
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