大好きなドルマル監督が製作というなら観るしかない。
透明人間として生まれた少年の人生と恋を描く…雰囲気やテーマから確かにドルマルの遺伝子を感じられる。
多分、予告編も前情報を観ずに、この作品観始めたら、途中まではホラー映画だと錯覚すると思う。
「なるほどね、夫に失踪されて心を病んじゃった女性が虚構の息子を愛でる話ね」って。
と思ったら、本気で透明人間の子供が生まれたって話なんだもん(笑)
でも、この透明人間っていう設定がしっかり人の存在や価値という部分を捉える要素になっているのは、とても素晴らしい。
盲目の少女だからこそ、透明人間の少年と触れ合う事が出来、彼女の目が治る=彼女の幸せ、なのだが、透明人間である主人公にとっては彼女を失う恐怖を孕むという、正に現代版、街の灯のような作品。
ラストについては、ちょっとすっ飛ばし過ぎている感と一種の狂気を感じさせる点は惜しい気もする。