ビッグビッグビッグマフ

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3のビッグビッグビッグマフのレビュー・感想・評価

4.8
正義の味方とは?をリアルに問うてきた昨今のアメコミに対してのカウンターシリーズ、GOGの最終章。

相変わらず人はバカスカ死ぬし、自分たちの幸せしか考えていない向こうみずなやつらの究極に実存主義な映画。
だからこそ、それぞれが抱く感情の純度が突き刺さるし、はぐれもの・マイノリティその類たちへのこの上ない人間賛歌になっていると思う。

ジェームズガンの音楽のセレクト及びキャラ回しの巧さは今回も流石…。
何よりこの人の作る"感動"は現実を見据えた上でいつも提示されるから、ひねくれものでも唸ってしまうんだろうなーと思った。

自分は主流じゃない、日陰ものだ…それでも仲間がいるし胸を張って人生を謳歌できる。
言葉にすると安っぽいけれど、そんなありふれたメッセージを伝えられる作品って稀有。
しかもそれが天下のMARVELなんだよな…ってところも痛快。

監督の再登板までのストーリーが劇とも呼応しているようで、思い残すことのない、この上ない最終章だったと思います。

(クリスプラットの見所がやや少ないのと、ちょっとトゥーマッチにゴアな雰囲気の回想シーンだったので-0.2です)