エジャ丼

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3のエジャ丼のレビュー・感想・評価

4.8
「愛を込めて、もう一度」

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは、髑髏型の惑星ノーウェアを本部としていた。メンバーはある出来事をきっかけに、ロケット・ラクーンの知られざる過去と対峙することになる。

ジェームズ・ガンが手がけてきた大大大、大傑作シリーズである『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の完結編。今作でも“あいつら”の生き様をたくさんのユーモアと共に、時には涙を添えて、最高の物語の終わりに仕上げてくれたことに感謝!

3作(とその他作品)を通して、ガーディアンズのメンバーがそれぞれ何に悩み、何に葛藤し、どう向き合い、どう克服してきたのか、そして生きるとはどういうことなのか、どうあるべきなのか…、観客として我々が見届けてきた彼らの成長と、結ばれていった絆は永遠である。そしていつの間にか、我々までもがその一員になっていた…。シリーズのラストに身をもってまさにそれを“体感”させてくれた演出、ジェームズ・ガンさすがとしか言いようがなかったですよね。

全編を通してロケットの回想が挟み込まれながら物語が進んでいく、今までにはない構成ではあったが、それが全く観ていて雑音にならないのは、ロケットというキャラクターの造形の細かさと、その喋るアライグマというヘンテコなキャラクターにまで感情を移入させてしまうほどの心情の掘り下げができているからこそ。キャラクターに対し血が通っているかのような“温かさ“、“熱”を感じさせることがこれだけ上手い人はなかなかいないのではないかなと思う。キャラクターの描写それぞれに、全く違和感がない。今作のヴィラン、ハイ・エボリューシャナリーもめちゃくちゃいいキャラしてた。

それでいて、“いつものガーディアンズ”もしっかり見せてくれた。ユーモア然り、宇宙然り、中でも個人的に劇中の挿入歌はシリーズ一気に入った。Radioheadの“Creep”に、初っ端から心を掴まれてしまった…。なんせ歌詞がマッチしすぎてて、こういうところも、本当にニクいぜ、ジェームズ・ガン。

ずらずらと書き垂れるより、一言で言うなら、ガーディアンズ最高ということです。最高の物語をありがとうございました!!!!!!