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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3の傘下のネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

感情が限界突破してるんですよ。

あまりにも美しくて、優しくて、痛くて、温かくて。なんなら、涙と笑いのくそガーディアンズをここまで好きになれた、そんな自分自身を誇りに思ってすらおります。

ずっと笑いの裏に隠していたロケットの真実に。彼が何者で、どんな地獄を生きて、どんな名前を持っていたのか。その部分に光が当たりますが、まず言いたい。

“My name… is Rocket. Rocket Raccoon.”

この一言で号泣した人、正直、銀河系にごまんといるんじゃないかと。私も漏れなくその1人なのは言うまでもなく。気付いたら「ロケットラクゥゥゥン」って言いながら溢れる涙に溺れてました。私も泳ぎ方を覚えたい。

「自分を認めること」=「自分の名前を受け入れること」

その過程がさ、あまりにも壮絶で、そして希望に満ちてた。ライラ、ティーフス、フロア。ロケットを殺すものではなく守る者へと導いた先導者たち。くぅ。うぅ。

過去に縛られていたピーターが“自分の人生”を生きることを決めて、自分を道具だと思っていたロケットが“リーダー”として仲間を導き、ネビュラが怒りじゃなくて思いやりで行動し、グルートが“I”じゃなくて“YOU”を語るようになり、ドラックスが“破壊者”じゃなくて、“父親”として愛を与える。
欠けた人間たちが、不完全なまま愛し合うことの尊さ。一貫してたこのテーマが今回は最高潮に達してました。ゴール。決勝点。

てか、誰も死なない。これ、逆にきますね。嬉しいんだけど、この選択が逆に深く刺さってます。なんというか、死ななくても、ちゃんと終わっていったというか、それぞれがそれぞれの道を歩むと言う形で。別れが喪失ではなくて、成熟として描かれてて、刺さる。完璧じゃない者同士が完璧になろうとしないまま共にいること、それが家族だろと。家族は同じ場所にいなくても続くだろと。それをロケットが、ピーターが、みんなが教えてくれちゃってて。んでラストでグルートが言うじゃないですか。

「I love you, guys.」

もう、全身鳥肌。涙腺粉砕。
なぜかって、私が彼の言葉を理解できたからですよ。観ていた我々が彼の言葉を。つまり、私達が、グルートの家族になった。「ガーディアンズは帰ってくる」じゃない。「私達はガーディアンズになった」それが答え。ため息。良過ぎかよ。もうさ、てかさ、まだ泣けんのかよおれは!!!
I love you too!!!!!

選曲もとびきりエモーショナルで、特にラストのThe Dog Days Are Overが流れるシーン。過去と痛みを手放して、ただ生きることを選んだ彼ら。ああダメだ。マンティス、お願い。一旦楽しくさせて。マンティス最高だったな。みんな最高だった。ここにきて語彙死にましたけども。

あとアダム・ウォーロックも良かったな!
やり直すチャンスですよね。みんなそうだったもの。完璧なヒーローにはまだまだ遠いだろうけれど、ちょっと間違えて、ちょっとダサくて、でも優しいやつになりそうで。それこそが家族の資格ですのでね!そんな彼が加わった新生チーム、希望しかないじゃんよ。

はあ。最高でしたね。
紛れもなく宇宙一の愛でした。
そして、コスモ。まじ癒し。
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