椎蕈

クリード 炎の宿敵の椎蕈のネタバレレビュー・内容・結末

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

前作のクリードはもちろん、最低でもロッキー1・2・4・FINALを見てから視聴するべき作品。
ロッキー完結編と言っても良いような内容だった。
次回作からはロッキーが出てこないみたいだから、もしかしたらロッキーは故人の設定になるかもしれない。

ドラゴ登場、アドニスがヘビー級チャンピオンになる、ビアンカと結婚を一気にやって冒頭からメッチャ詰め込んでくる。
そこからは主題がアドニスとドラゴの因縁、戦う理由、親子愛の3つに絞られるから見やすい。
詰め込まれまくった冒頭で少し不安だったけど、主題がすぐに分かったから安心して見れた。
前作もかなり好きだったけど、今作は更に良かった。

自然でトレーニングをするロッキーと施設でトレーニングをするイワンの対比をオマージュしてくれたのが嬉しかった。
観る前はそこも期待してたから、期待通りで最高。
見てて熱くなった。
それだけじゃなくて、ロッキー4以上に味方側と相手側の対比が強調されていたと思う。

自分を信じてくれる家族がいるアドニスと、勝つことだけを強いられるヴィクターの対比も良かったし、最後の最後にイワンが勝つことだけじゃなく親として向き合い始めたような感じで試合が終わったのも良かった。
このまま負けたらまた国に見放されるから、せめて自分だけはヴィクターを見捨てないという思いが伝わってきた。
自分と同じ思いをさせたくないような発言が中盤にあったから納得できる展開だった。

アドニスがアポロの墓参り行くところと、クリード1では疎遠になっていたロバートにロッキーが会いに行くシーンは泣いてしまった。
前作で見たかったところを入れてくれて最高だったし、家族愛が主題のひとつだった今作でこの2つのシーンを描くのは大正解だったと思う。
シリーズを観て来て良かったと思える作品だった。
アドニスの成長、ロッキーがやり残したことをやり尽くす、熱いトレーニングシーンと試合シーン、ロッキー・クリード・ドラゴそれぞれの家族愛の形。
個人的にシリーズ最高傑作。
椎蕈

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