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トゥルー・ロマンスのamayadoriのネタバレレビュー・内容・結末

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

こんな上手いこと行っていいものなのか?
タランティーノだったらこんな終わり方にするだろうか?

”本来脚本では2人とも死ぬ設定だったが、監督のトニー・スコットがどうしてもハッピーエンドで終わりたいという希望から急遽脚本を変更した。このためタランティーノはヘソを曲げ、脚本の権利を返却させようとしたが、既に撮影に入っていたため多額の損が出る。そのため、主役のクリスチャン・スレーターがタランティーノに直談判し、「たのむよ、クエンティン。クラレンスを殺さないでくれ」と説得して渋々了承させた。”
Wikipediaでこのエピソードを読んで辻褄が合った。
やはり、この映画がダメなのはトニー・スコットがどうしようもないイチャモンをつけたからだ。
どうしてもハッピーエンドで終わりたいのは何故なのか?さっぱり分からない。
最低でもクラレンスは死なないとダメだったはずだ。

そもそもあそこまでバカ丸出しな(死語だが)「バカップル」による犯罪なんて成功するわけがない。
アラバマは回復早すぎるし、逃げた場所にあんなに都合良くソファなんて無いだろう。
最後の三つ巴の状況は「レザボア・ドッグス」と同じパターンのためそこまで燃え上がらず。
そもそもあれだけ怒声が響いていたらマフィアは中に入らないだろう。
ディックが一発も当たらずに逃亡に成功したのも納得いかない。

クラレンス(クリスチャン・スレーター)とアラバマ(パトリシア・アークエット)の2人は、冒頭こそロマンチックに描かれてるものの、だんだん痛々しくて、あんなもん日本人で言ったら高卒で土方のヤンキーとデキ婚必至なギャルの彼女、という図だった。
そのイタさゆえ「これ最後に逆に痛い目に遭うやつだな」と思わせておきながら、結局ハッピーエンドなんて、そりゃないだろう。
お前らのせいで何人死んでるんだ?という。

日本版でリメイクするなら小峠と坂口杏里、もしくは中尾明慶と仲里依紗で。
トニー・スコットはタランティーノにすべて任せておけば良かったものを。
逆にタランティーノは自身のキャリアに泥を塗ったようなものだ。
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