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ホステージ:ペルー日本大使公邸占拠事件のdjangoのレビュー・感想・評価

4.0
事実をもう一度知らせることに価値がある。そういう映画。

ペルーのかなり複雑な国内事情が事件に関係していた。
これがなかなか難しく、簡単に言えば発展に乗り遅れた人間が社会主義に走り、過激化したということなのかな?
と勝手に考えている。
テロリスト達は、正義のためにやっているつもりだったのかな?
という理解だ。

この映画は、事件を描きつつも、後半はテロリストの人権について言及し、フジモリ大統領を批判するという、スタートからは考えられない展開に向かう。

フジモリ大統領や政府が、投降したテロリストまで殺したというのだ。

日本に関係する事件なのに、映画内での日本の扱いは、チャオズレベル。
ほぼ無い。
テロリスト側の人権を語る神父やテロリストの遺族、ジャーナリストなどの存在はかなりのインパクトで、議論を呼ぶだろう。
そもそも、テロリストの遺族が堂々と顔出しで出演しているのが凄い。
日本人の感覚とは遥か遠くにある国なのだろう。

事件のインパクト自体もかなりのもので、巨大スピーカーでヘビメタをながし続けるという珍妙な作戦や、テロリストを全て社会主義国のキューバが英雄として引き取る、など企画外の大技、また、突入作戦まで、ありとあらゆる見せ場がある。

一度観てみると面白いかも知れないドキュメンタリーだ。
僕はね、テロリストには断然ガトリングガン。
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