アヤ

エセルとアーネスト ふたりの物語のアヤのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

スノーマンで有名な絵本作家さんが、ご両親のことを描いたおはなし。ロンドンで暮らす、ごく普通の夫婦の出会いから結婚、親になり老いていくまでの一生を描いた映画。冷静に出会い方がすごい。

たまたまちょうどわたしも先日入籍したばかりだったので、マイホームを手に入れたら、子供ができたら、わたしたちもこんなふうに喜ぶのかなあとか、子供を疎開させるときの感情とか、すごく感情移入しながら観てしまった… 老いて相手を忘れてしまうことになったらすごく怖いなあ、忘れられるのもつらいけど。(全然関係ないけど昔見た刑事ドラマの、認知症になった妻が、忘れてしまいたくないからと夫に頼んで殺してもらう超切ないシーンを思い出した)

ほんとうにごくごく普通の夫婦で、ほんわかほのぼの。かと思いきや戦争のシーンや老いの描き方などは結構シビアな感じで、でもだからこそ平和な日常の愛おしさがより一層感じられるような。戦時中でも明るくユーモアに溢れる旦那さんが素敵。

戦争を含む歴史的背景がよく描かれていたし(わたしは歴史知らなすぎるから全然ピンとこなかったけど、詳しい人ならおもしろいかも)、映画・テレビ・自動車・電話なんかのいろんな新しい発明に驚きながらも少しずつ生活に取り入れていく感じとか、わくわくしてよかったな。今は新しい発明ってそんなに無いのでうらやましい。

お母さんが結構めんどくさそうなタイプだなーとは思ったけど、今こうして息子さんがこんなに愛の溢れた作品として完成させたということが全てを物語っているなあと思った…
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