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イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語のtubure400のレビュー・感想・評価

2.5
The Smithsの逸話で一番素敵だな〜と思うのはなんと言っても実家に引きこもり、生きがいといえば雑誌への投稿で、完全に行き詰まっているモリッシーのもとを、いかしたリーゼントのジョニー・マーが訪れ、ガールズグループへの愛で意気投合してThe Smithsが産まれる…というくだりだ。なんとなくその時の情景を想像することもあったけれど、実際にこうして映像化されたものを見ると、あぁこういう感じだったのかな、と思わされるものがあって、感慨深いものがある。

とはいえ、The Smithsの良さとは、一般的なクリシェに対する圧倒的な軽蔑があるところと、実際にその音楽や世界観が唯一無二の異形の美しさを湛えているところだと思う。『England Is Mine』にはそのどちらもないというか、案外クリシェの嵐という感じがある。若いモリッシーがイケメンで、なんか妙にモテモテなのも受け入れがたいものがある。収穫としては、ギターのビリーが終始良いやつ風で、あんまり興味なかったけどThe Cult聞いてみようかなぁと思ったことと、画家ラウリーに興味を持ったことくらいだった。
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