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イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語のRNのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

胎児の頃から聴いていたバンドシリーズ第二弾でまさかのthe smiths でモリッシー!
はじまりの物語という副題だけあってthe smithsのプロローグ以前のストーリーだった。
陰鬱な雰囲気の漂う80sイギリスに住む文学青年の話 語り口調が皮肉ぽくて誰でも揚げ足を取りたくなる。なのに打たれ弱くて、なんとなく不幸になる気がしてるそんな予感に怯えながら生きていた。
あなたの部屋は博物館ね?と友人のリンダに言われていたシーンやレコードをかけて手を広げて呼吸をしているシーンをよく覚えている。
彼にとって作品は宝物と神さまのちょうど間にあってかけがえなく代わりのない美しい存在で自分は大切にしていても作品は自分を大切にはしてくれないと知っている無償の愛が感じられた。そしてそれを永遠に許されたいとも。
この映画のほとんどは彼の罪を解消するけど監獄のような職場 時が止まったような博物館の自分の部屋 原始の人間がバンドしているライブハウス の往復でまるで巡礼のような日々。
物語の冒頭と終わりに混濁した水は何かする怖さを選ぶか何もしないで安心を選ぶかという選択肢をみせてくる。
全面でその間で揺れ動く青年の気持ちがものすごく丁寧に描かれている。青春映画といってしまえばそうなんだけどここまで青年が皮肉にうまくも悩めない姿が描かれることないんじゃないかな、と思う。これがモリッシーの映画っていうんだから結構すごいよ。本人は認めてないって皮肉でいいなと思うよ。
部屋の鏡とライブハウスの鏡に写る青年が私たちをじっと見つめるシーンちょこちょこがある。そこにいるのはあのモリッシーではあるんだけど、ただの人のようだと何故か共感してしまう。この映画はそんな映画だなと思った。
あと作中で影響を受けた曲たちデュランデュラン スパークスも流れるのでかなりアガる。
私は大好きな映画になりました!
私の好きな友人には見てほしい映画
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