福福吉吉

キンキーブーツの福福吉吉のレビュー・感想・評価

キンキーブーツ(2005年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
父が亡くなり、伝統ある靴工場を継ぐことになったチャーリー・プライスは工場が倒産寸前であることを知る。ある日、チャーリーはドラァグクイーンのローラに出会い、彼女に合う男性の体重を支え切る女性もののブーツを製造することを思いつく。

◆感想◆
イギリスの田舎町にある紳士靴の製造工場がドラァグクイーン向けの靴を製造して工場を立て直そうとするストーリーとなっており、社長を引き継いだ主人公の奮闘記であるとともに男性らしさ、女性らしさの偏見を変えていく内容になっていて、興味の尽きない作品になっていました。

主人公のチャーリー(ジョエル・エドガートン)は恋人の二コラとともに故郷を捨ててロンドンに移住する予定でしたが、父の死により靴工場を引き継ぎます。しかし、靴工場は火の車の状態で大量の在庫の処理と人員整理でチャーリーは精神的に疲弊します。ここでドラァグクイーンのローラ(キウェテル・イジョフォー)と出会ったことでチャーリーの目指す道が決まります。これが序盤の流れですが、嫌々ながら引き継いだチャーリーでしたが、意外なところから商機を見出すところを見ると商才があるように感じました。

一方、ドラァグクイーンのローラはとてもパワフルで性別に関係なく、意志の強さを感じました。偏見に晒されながらも自らの生き様に自信があり、それでいて周囲を気遣う部分もあってとても素敵な人物でした。

ドラァグクイーン向けのブーツの開発に入ってからはトラブルと試行錯誤の連続で、映像としてもドラマとしても緩急が上手くついていて面白かったです。工場内での男女の偏見から来るトラブルもローラによって解決する展開もとても人情的で心にしみるものがありました。

とても面白い作品でした。観て損はない作品だと思います。

鑑賞日:2024年12月27日
鑑賞方法:U-NEXT
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