ヒロシー

ゴッズ・オウン・カントリーのヒロシーのレビュー・感想・評価

4.5
レインボー・リール東京にて鑑賞。満員でした。ギャグシーンでは笑いも起きていました。非常に良い体験でした。来場者はきっとLGBT関係なく、素晴らしい映画を観に来た人達だと思います。確実に時代は変わって来ている。

2017年に非常に高い評価を受けたゲイ映画という触れ込みでしたが…素晴らしかったです。正直プロットや各キャラは非常に王道を行っているんです。でも、それがLGBT、というより恋愛の要素が見事に絡み合って、舞台も相まって、様々な感情が入り組む映画として非常に見応えのあるものとなっております。この物語の主人公のジョニーは、『君の名前で僕を呼んで』のエリオや『ムーンライト』のシャロンのような繊細な人間ではなく、はっきり言ってクソガキです。この映画はクソガキの成長物語としても非常に上手い。冒頭20分ぐらいで、ジョニーが何故このようなクソガキに成長してしまったのかが明かされるのも上手い。そして後半の、「どうせ牧場継ぐしかないんだろ? あとお前との関係にもケジメつけないといけないんだろ?」的な態度も見事。綺麗な所だけを描きたくなるのが素人。LGBT映画は新たな境地に行っています。
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