上海十月

バイスの上海十月のレビュー・感想・評価

バイス(2018年製作の映画)
4.3
題名のバイスは、当然副大統領の接頭語と同じ単語で別の意味に悪徳という意味がある。正に2つの意味を体現したのがディック・チェイニーだ。コメディなんだが、見てるものに、こうしたのもあなた自身だと訴える。しかも最高にアホな表現手段で。「マネーショート」で使った手法を更に発展させている。観ながらエイゼイン・シュタインのモンタージュ理論を思い出した。サイレント期に象徴となる全く別個の映像を挟み込んで映像表現を豊かにしたとして多くの古い評論家とか映画研究の人が絶賛している。アダム・マッケイは、知ってか知らずか同じ方法でギャグにしている。こう書くと真面目な評論家は、怒るかも。しかし、この話は、コメディ表現でありながら現実のことであり数多の命が失われ、貧富を拡大させている事実なのだ。アメリカ映画の凄さを感じる作品ですね。
上海十月

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