おもと

ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンスのおもとのレビュー・感想・評価

3.5
個人的には尖ってて好きなブランド。

彼女が服をデザインすることは意見を主張することと同義なので、どちらかと言うとデザインの変遷というよりかはそのオピニオンの変遷を見る感じ。
ただ誰しも何かしらの矛盾を抱えて生きているけれど、このドキュメンタリーでは特に彼女の矛盾が際立って感じられた。
体制をぶち壊すと言いながら社会的な評価を求め、環境を守ってと言いながらシーズン毎に買い替えの必要な大量消費を進めるファッション業界に身を置く。

鉤十字やアンチキリストを掲げてパンクを体現した事で、人々が感じたことは破壊でもロックでも無くそんなことさえできる「自由を得られたこと」という図式が面白かった。
体制をぶっ壊す為の服たちが今やV&A博物館に飾られてキュレーターに講釈される奇妙さ。

とりあえず男の趣味が悪すぎってことはよく分かった。
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