てつこてつ

王の預言書のてつこてつのレビュー・感想・評価

王の預言書(2018年製作の映画)
2.5
韓国映画の歴史物と言えば、やはり豪華な王様や家臣の衣装や王宮内の煌びやかな装飾なんかを期待してしまうが、この作品、おそらく制作費がそこまで無かったのか、こういった部分がショボくて萎える。

エキストラも足りないのか、クライマックスに芝居一座が宮殿に入る時に通路の両脇に並ぶ警護係の人数が、これまで観たどんな韓国歴史物よりも少なかった。

キャストもチョン・ウと、この作品の公開前に交通事故で惜しくも他界してしまったキム・ジュヒョクがメインというのは、こう言っちゃあ申し訳ないけど、さすがに地味過ぎ。

肝心のストーリーも起承転結に欠け、コメディー調から唐突にシリアス調に変わるなど戸惑わせる。キム・ジュヒョクが演じるキャラクターに対し、いかにしてチョン・ウ演じる官能小説家が、最後に自身の命を賭ける程までに尊敬するに至ったのかの過程の描き方が、若干、薄いので、説得力がない。

「興夫伝(フンプデン)」が実際に存在する古典であることを知ることができたのは勉強になった。
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