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父、帰るのanguishのレビュー・感想・評価

父、帰る(2003年製作の映画)
3.8
★イワンは高所恐怖症もあり、ダイブすることが出来ずに勇気を見せれませんでした。仲間から捨て置かれ、母が迎えに来て優しく抱きしめてくれました。翌日、仲間と兄アンドレイから辛らつな言葉を投げ掛けられ兄と取っ組み合いになり母に助けを求めます。そんな母はお父さんが帰って来て寝ているから静かになさいと言う、父が家を後にして12年の歳月が流れていた。

「Нелюбовь(2017)」のレビューで「父、帰る」「父、帰る」「父、帰る」「乳、買える」がしつこいぐらい散見されていてアストラル・アタック食らったので、ひょしゃ!観たろーやないかいってな事で。

形式上親子と言うだけのロード・ムービー。子供目線と父親視点とでは意味合いがガラッと変わる。私は親目線で見る側だがイワンがヒステリックなほど嫌悪感を露にする、常識の範囲の厳しさで接する父、アンドレイは長男だからか順応しているように見えるが、目上を馬鹿にするような反抗心が同情出来ない。

父親はルールを決めて心を騙しながら、長男とは縮まる距離が次男とは深い溝が広がるばかり、弟に唆されてルールを破ってしまう、その時父は…この監督が普通なはずはなく。意外に冷静だったのが関心する、私だったら放心状態からの脱却に時間を要しただろう。決してスッキリを求めては行けない部類。

父親役の「コンスタンチン・ラヴロネンコ」はロシア映画を観ていればお馴染みの役者です。

20221025-22(267)
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