このレビューはネタバレを含みます
映画を好きになった入り口の作品。
一場面一場面が写真集のように美しく、でも意味深に不気味。美しいのに不透明感の溢れる色彩が、物語を表してるようでした。
主人公兄弟と、突然帰ってきた父。
下の子には父の記憶がなくほとんど初対面のため反発するが、上の子は久々の再会に心躍らせ、父に好かれようと忠実な態度を取る。
冷たくそっけない父だが、ラストの兄弟を追いかけるシーンの表情は圧巻でした。愛がないわけではない、この世にはそっけなく怒りやすいけど、やなやつではなくただ不器用だけな人が居るというのもこの作品で学んだ。
兄役の俳優さんが撮影後に湖で亡くなってしまったのは悲しいお話ですが、俳優さんの美しさはこの映画であますことなく知ることができる。素敵な作品です。