綺麗なんだか汚いんだか分からなくなってきました。安田顕さんと木野花さんの怪演にはやられました。お見事すぎますし、映画にマッチしすぎてました。
簡単な内容は、42歳まで恋愛を知らず独身でいた岩男が、久しぶりに寒村にある実家に帰省する。しかし、実家では死んだことすら知らなかった父親の葬式の真っ最中だった。そんなタイミングで帰ってきた岩男がフィリピン人の嫁アイリーンを連れていったため、参列者がざわつき出し、その背後からライフルを構えた喪服姿の母親ツルが現れる。。。というような内容でした。
吉田恵輔監督はとても好きでミッシングを観てからより観たくなってしまいまだ観ていない作品を漁りました。そしたらずっと気になっていたものの観ていない今作を観ることに。
嵐のように過ぎ去っていく愛の物語でした。そしてまた嵐が来るように次から次へと出来事があり、暑苦しい感じが終始続いていました。ドロドロだし、人間的な部分が生々しく映し出されていてやだな〜って思うシーンもありました。
ただそういう人間味をマシマシにした映画を撮るのはやっぱり吉田監督凄いなと思いました。映画っぽくないというか、隠し撮りしたドキュメンタリーを観ているかのような感覚。叫び方も生々しい。
お母さんもアイリーンも最初は笑顔だったのに、段々と悲しみになっていき、悲惨な出来事があると考えると苦しいですね。誰もがどん底に落とされるようになっていきました。
やっぱり吉田監督作品は嫌いになれないですね。生々しさ全開で、人間味が溢れている作品が本当に印象的だなと思いました。
