Torichock

パンク侍、斬られて候のTorichockのレビュー・感想・評価

パンク侍、斬られて候(2018年製作の映画)
4.0
「パンク侍、斬られて候」

中間発表(順不同) ベスト5

ちはやふる -結び-
クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ
孤狼の血
ブラックパンサー
犬猿
(次点) モリのいる場所


二年置き毎に来る、邦画当たり年の波はなんなんだろう?

2014年 そこのみにて光輝く
百円の恋
滝を見にいく
WOOD JOB
私の男
円卓
紙の月 etc...
2016年 ヒメアノ〜ル
ディストラクション・ベイビーズ
葛城事件
溺れるナイフ
ふきげんな過去
モヒカン、故郷に帰る
の・ようなもの、の・ようなもの
クリーピー
ちはやふる 上・下
日本で一番悪い奴ら
オーバーフェンス
シン・ゴジラ
scoop!
何者
湯を沸かすほどの熱い愛

そして、珍遊記

好き好みはあれど、2016年の層の厚さに驚く。2016年を思い出すと、2017年の邦画の記憶がとても霞む、3つくらいしか思い出せん。

そして、2018年。
ランキングには惜しくも漏れたが、
万引き家族などもあったし、羊の木はとんでもない作品だったと思う。斎藤工の監督作品も彼の優しさが満ち溢れた佳作だったし、個人的にはリバーズ・エッジもなかなか味わいのある作品だった。
後半も、豊田利晃師匠の新作や吉田恵輔のまさかの今年2本目の新作、三木聡やら楽しみも控えてるし、方向性をずらせば大ボス「BLEACH」も手招きしておる。(銀魂は見ない)


邦画当たり年の予感を感じさせる後半戦の一発目の本作。

こんなの僕が嫌いなわけないじゃない。
明日、世界が滅亡するらしいって噂が立ったら、この映画を最期に観たいくらいには思えた。
それくらい、いろんな人がいろんなことをして、いろんなことになっちゃうんだけど、そんなもんどーだっていいよって突き放してくれるんだから、気持ちいいよね。
なんていうか、人類ってみんな馬鹿だけど仲間だよね!っていいながら、内心、自分さえ気持ちよけりゃどーでもいいよとブスブスとナイフで刺し合ってる感じがして。
その、自由というか存在としての枠組みを取っ払った、人間としての許容をクソで拡張してくれたような、そんな心意気を感じた。

こんなこと言うのも憚れるんだけど、みんな権利や立場上からの自己主張はしっかりするけれど、一個人としての自己実現と自己表現
になると腰が引けるよね。
あるいは、周りに人がいて初めて行動に移す感じ。言っちゃえば、サッカー観戦後、渋谷暴れまわってる人たちは、腹フリ党員でしょ、あれ。

僕は、一人でも腹をふってる奴が好き。

この映画を観てる時、腹振ってる人以外、みんな、それぞれで、キャラが立ってるとかじゃなくて、みんなそれぞれっていう感覚で、どうしようもない人間とタカをくくった猿しかいないんだけど、みんなそれぞれですごいええなって感じた。

hideのLIVEを観てるみたいな感覚だよね、みんなそれぞれなんだけど、この中ではちゃんと存在してる感じで。

とにかく好きでした、イキイキしてて。
すげえ面白いってわけじゃないけど、すごく好き。

死ぬこと以外かすり傷!って、昨日テレビで立川のキャバ嬢が名言を残したけど、
この映画を観たのかな?って思えたよ。

I live,I die,I live again!!!
Torichock

Torichock