眼鏡の錬金術師

カツベン!の眼鏡の錬金術師のネタバレレビュー・内容・結末

カツベン!(2019年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

周防監督によるコメディ。キャストは豪華。

時は大正。映画の前身である活動写真と活動弁士をフィーチャーした作品。
当時の仕組みは詳しくないが、活動写真には音を録る技術が無かったのか、映像にリアルタイムで声やナレーションを当てる活動弁士と呼ばれる職業があったようだ。

活動弁士になりたい主人公は幼少期にボーイミーツガールするが、すれ違ったまま別れてしまう。
10年後、主人公はエセ弁士として泥棒の片棒を担がされていたが、金を持ち逃げした一方で足を洗い一から弁士としてやり直すことを目指す。
そして幼少期に会ったヒロインと再会を果たす。

映像が同じでも弁士次第で物語がラブロマンスにもコメディにもなるのはめっちゃおもしろかった。

さすが周防監督。光るシーンがたくさんあった。
タンスバトルはおもろかった。
喉を潰された主人公にヒロインが助太刀するとこは熱かった。
そして冒頭の別れが終盤の展開の伏線になっているとこもニクイ。

最初に持ち逃げした金の行方が物語の本筋とは別次元で展開されていくのは楽しかった。

終盤のクオリティの低いドタバタバトルは子どもっぽくていらんかったかなー。でも終わりかたは予想とは違くて、単純なハッピーエンドにおさまらないところも良かったな。

エンディング曲も多幸感があって良かった。