剣々

そして、神はカインに語ったの剣々のレビュー・感想・評価

4.0
復讐の嵐が吹き荒ぶ

無実の罪を着せられ長き間服役していたゲイリー・ハミルトン
ある日、大統領から恩赦が与えられ10年ぶりに釈放となった
そして、故郷へ向かう駅馬車で乗り合わせた青年の父親こそが憎き仇だと気付いたゲイリーは、復讐のために動き出すのだった

自分を貶めた男への復讐マカロニウエスタン
主人公を悪役を演じることが多いクラウス・キンスキーが演じた珍しい作品らしいです
確かにヒーローにするには悪人顔だ
かつて自分に罪を着せ、財産も屋敷も恋人も奪い街を牛耳るアコンバールへの復讐が描かれます

冒頭服役中の囚人の過酷な現場が歌と共に流れ始め、一瞬レミゼ的な作品かと思いましたよ
そこから始まる復讐劇
嵐が訪れた夜にゲイリーの復讐が幕を開けるのです
町の住人はゲイリーに友好的だったり、アコンバールの悪政ぶりが目に浮かびます
アコンバールに唯一逆らったロージーは、夫ジョニーを殺されてしまったという話もありました

多勢に無勢のゲイリーですが、町の地下道を使い1人また1人と敵を打ちのめします
見せしめにする様なことをしたり、中々に容赦のない復讐っぷりです!
その悪人面も相まってスラッシャー映画の殺人鬼かと思いましたよ笑
次々とやられる悪役陣営ですが、アコンバールの息子ディックの様に良心を持つ人もいて切なさがアクセントになっていて良かったです

適度にハラハラ感もあり爽快さも切なさもある復讐劇でした
これはかなり面白い!
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