このレビューはネタバレを含みます
終盤の異常なまでの盛り上がりのおかげで観賞後も身体に帯びた熱が冷めない個人的にはかなり好きな部類の映画。
前後半で雰囲気がガラッと変わる、ホラーにしては珍しい（？）タイプの作品なので結構好みは分かれると思う。
白石監督作品のような恐怖に対して立ち向かう（除霊的な意味で）のが好きな人は間違いなく好きになれるはず。自分はそれでした。
前半は妻夫木のクズっぷりにドン引きしつつも、徐々に壊れていく日常とそれに比例して強く現れる霊の存在にホラーとしての良い流れを楽しめるものとなっており、後半への準備も整えながら上手く話を展開していたと思う。しかしこのJホラーらしさが好きな人にとっては残念ながらこのノリはここまでとなる。
そして松たか子の本格的な参戦により一気に流れの変わる後半は、除霊アベンジャーズの登場や待ってましたと言わんばかりに身体を張る岡田准一の活躍により「あれ？これホラーだよね？」と疑問を持ち始めるまでの激アツ除霊バトルとなり、そのままラストまで一気に駆け抜けていく強い爽快感があった。
後半の盛り上がりに一役買った柴田理恵がとにかくカッコいい。霊に片腕をちぎられ隻腕になりながらも除霊をこなすし、ラストバトルでは後ろでアベンジャーズの面々が倒れていく中ひとり鋭い眼光を放ち経を唱え続けるタフネスもあるし...
なんだこの人、シグルイの藤木源之助か。
その他にも神仏入り乱れた最高にカッコいい除霊シーンや松たか子が岡田准一をワンパンで沈めるシーンなど見どころが多く一言で語りきれないのが後半の魅力。
こんな感じで後半ばっかり褒めてたけど、とにかくそこに面白さが詰まってるのでこの映画に高評価をつける人は大体同じような感想になってそう。いや、前半もちゃんと良かったからね？
