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ゴーストマスク -傷-の特売小説のレビュー・感想・評価

ゴーストマスク -傷-(2018年製作の映画)
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端的に言えば話下手、て事なんですけれども。

開巻から、3人の主要登場人物がせーのでいっぺんに自分の話を始めちゃう、しかも受け手のこちとらが誰が誰だか判別出来ていない内にそれをやるから主語も省かれているように感じられる。

詰まり人物相関図の広がりを巧く見せる事で以てこちとらの興味を煽るに至っておらず、その状態とは極端な言い方をすれば物語が開始されていないに等しい、なのに語り口がやたらと感傷的、なので観客を蚊帳の外に置くばかり。

構成の拙さもかなりのもの、詰まり物語内事実を情報として観客に開示するその順番がまるで考えられておらず、故にミスリードも利いてなければ意外な展開にも驚きようがない。

俺だったら先ず終盤のあの展開をアバンに持ってく、んで物語としては彼女が彼女をナンパする場面から開始、お持ち帰りしたところで彼女を登場させその時点での3人の関係性が如何様に変容してアバンで見せた展開に突入するのか、そうした興味を推進力にして物語を進める、んで余りに他愛ないつまらない理由で以て一旦、観客の期待を裏切り落胆させたところで怒涛の展開に突入して尻上がりに終わらせるけどね。

手術完了、だっけ終了だっけ、あの場面で出る台詞として言葉のチョイスも言い回しも完璧、だのに口裂け女のあの決め台詞が全然決まっていない、その辺りにも顕著だったかと思うんですけれども。

やっぱり端的に言って、話下手だし構成が拙いなと思いましたよね。
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