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星降る夜のリストランテのsonozyのレビュー・感想・評価

星降る夜のリストランテ(2000年製作の映画)
3.5
まさかイタリアがこんな事態になるとは...(日本もこれからどうなるか分かりませんが)
という事でイタリアらしい作品を再見です。

原題は『La cena(The Dinner)』
赤いハイヒールが素敵な女主人フローラ(ファニー・アルダン)の『アルトゥーロの店』のディナーに集う人々を描く、一晩のワンシチュエーション群像劇。

常連の老詩人、彼に自作の詩を評価してもらうウェイター、寄宿舎にいる娘からまさかの告白をされるケバい母、父と疎遠な娘と施設に入った息子、カルボナーラにケチャップかけるメガネの日本人家族(どう見ても中国人のようですが、すぐ写真撮るし、日本人こう見られてたんだなと。笑;)、次々に付き合ってる男が現れるトンデモ女、芝居の激論を交わす二人の男、自信なさげな男と怪しい霊能男、哲学の教授と彼に夢中な女子生徒、結婚話で合意できてないカップル、そのカップルの男は熟女なお一人様と目が合って勘違い、お調子者のウエイターと彼に辟易してる老ウェイター、フローラの妹とその娘、フローラにかかってくる男からの電話・・・

イタリアらしい人間味あふれる人々のやり取り、人間描写が面白い。
特に、哲学教授(ジャンカルロ・ジャンニーニ)の不倫相手の女子生徒(マリー・ジラン)が靴下留めフェチなのと教授の奥さんに渡そうと書いた長文の手紙を読み上げてからの二人の展開に注目。笑
ケバい母役のステファニア・サンドレッリも哀愁あふれるいい味。

邦題『星降る夜のリストランテ』は、ラストに日本人家族の子供が空を見上げると..というシーンから。
※ハープとフルートの美しい音色に聞き惚れる客たちまではいいんですが、このラストがやや興ざなのがちょっと残念。

イタリア ゴールデングローブ: 最優秀脚本賞
イタリア フィルムジャーナリスト協会: 最優秀助演賞(21名に)
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