ぷらすし

監禁惑星アメーバのぷらすしのネタバレレビュー・内容・結末

監禁惑星アメーバ(2018年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

予算がほとんど無いのか、とにかく2018年の映画とは思えないほど演出のクオリティが低い。

タイトルの通りアメーバ状の敵が出てきてヒロイン達を包み込み、子供を産ませるために宇宙にある奴らの基地へ連れ去るのだが、その際の演出が
・赤いスライムをかける(これはOK)
・ビニールに身を包んだ人間2人が頑張ってそれっぽく覆いかぶさる(でも腕があるのバレバレ)
・編集で、赤い円形をモヤモヤと歪ませたようなフィルターをかける
・回転させる
というあまりにもチープなもの。
それ以外のシーンでも、アメーバ達はひたすらビニールもしくはビニールを着た人間で表現される。まるで脳内変換してくれとでも言わんばかりだ。

全体的に音が小さく、音量を最大にしていてもイヤホンをしないと聞こえない場面がある。この前見た「SEX AND THE DEATH NOTE」もそうだったな…。

爆発や銃撃の演出も、恐ろしいほどの低クオリティで繰り出してくる。何しろ爆風は編集でつけているため、カメラが揺れても爆風は一切画面から動いておらず違和感がハンパないのだ。
銃撃は発砲のエフェクトと着弾の火花を上からかぶせているだけだった。ここまでくると一種の開き直りを感じさせる。予算の少なさに対する怒りのメッセージでもあるのだろうか?

序盤でメインキャラ男性の千葉くんが5〜6人から袋叩きにされるシーンがあるのだが、血のりや傷のメイクを一切使わず、服もピカピカなままなのには正直恐れ入った。

途中で研究員男性がアメーバにやられて死ぬ描写があるのだが、目は上を向いて口を開け、舌をピロピロさせながら死んでいくのを見て「ああこの作品はふざけてもいいやつなんだな」と思った。

あと、メインヒロインが男口調で喋るのは全然いいのだが、それをアメーバの被害者を見つけた時の「どうしたぁ…大丈夫か!」で初めて視聴者にわからせるのではなく、その前にあった千葉くんとの会話シーンでそういうキャラである事がわかるようなセリフで喋っておいてくれ。ただでさえ音が小さいのだから、聴き間違えたのかと思って困惑するだろう…。

もちろん出演者の演技もほぼ全員イマイチだ。千葉くんだけは評価する。

ストーリーも含めて全体的に質が低い。
新人俳優に実績をつけて自信をつけさせるために低予算で作ったのかな?と疑いたくなるほどだった。


…と、思いついた突っ込みをつらつらと書いてみたが、こういう作品を観るにつけ思うのは
・質の低い映画は突っ込みどころを探して楽しむと良い
・一定水準を満たしている映画のありがたみがわかる
・特に感想も湧かない映画よりは、会話のタネになる分まだマシかも知れない
という事である。友達に勧めてみようかな。

関係ない事だが、夜中の3時に睡眠時間を削ってまでこれを書いてしまっている事に悲しくなってきた。



以下、備忘用のうろ覚えあらすじ

主人公は超小型の壁貼り付け型カメラを駆使して情報を集める事を生業としていた。ある日、車を運転していると赤いヌメヌメした何かに体を包まれた女性が倒れていたので通報した。
どうやらそのヌメヌメは女性を妊娠させ地上に落とし、この星で子孫を増やそうとしているようなのだった。
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