MasaichiYaguchi

予定は未定のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

予定は未定(2018年製作の映画)
3.5
性別は違うけれど、40歳を目前にヒロイン・純子が抱く不安や焦りが手に取るようにスクリーンから伝わってきて共感を覚える。
孔子は「四十にして惑わず」と言うけれど、若くはないがオッサン、オバサン扱いにはイマイチ抵抗のあるアラフォー世代は惑わずどころか、人生の迷子に成りがちではないかと思う。
この作品では「結婚」がモチーフになっているが、アラフォーは結婚して身を固めるか、それともキャリアに生きるかファイナルアンサーを突き付けられている世代のような気がする。
私は結婚は人生における“必須項目”とは思わないが、それでも人生の“折り返し”とも言えるアラフォー世代は、残りの人生を一人で過ごすか、パートナーと、そしてパートナーとの間に出来た子供と一緒に過ごすかどうか、若い頃とは違って“選択肢”が限られている中で大いに悩んでいるような気がする。
本作で描かれた純子の惑いによる七転八倒の“足掻き”を見るにつけ、それに苦笑しながらも自分の中にある“不完全燃焼”のところを改めて感じてしまいます。