インド映画に苦手意識がある私ですが、
今作はめっちゃよかったですよ!
ナプキンが普及しない大きな理由となっている慣習について、
序盤からかなりしつこく強調する。
女性は恥を理由に隠そうとするし、
男性は全く見ようとしない。
だから高いリスクがあることから皆が目を背け、
どう考えても不条理な慣習が存続する。
こういった根強い慣習の中で疑問を持つこと自体が難しそうなんだが、
今作はそこをラクシュミの妻への愛で一点突破する。
倦怠夫婦、カップルものばかり大好きな私だけど、
このラクシュミの愛情が本当に眩しくて、
にも関わらず妻に受け入れてもらえないのが切ない。
でも結局はあんだけ周りにボロクソ言われても
妻はその愛情だけは疑ってなかったからこそ
最後はまた一緒になるってことなんだろけど、
そこに至るまで本当に変態扱いがひどくて、
心が折れないラクシュミが本当にすごい。
マシーンを設計する過程の描き方も見事だし、
完成したマシーンから女性に仕事を与えていくところもすごくテンポよく見せてくれる。
長い印象のインド映画にあって、
この内容でこの尺におさめてくれてるのありがたい。
日本ではナプキンこそ普及してるけど、
女性にまつわることを恥として隠してる面はたぶんにある。
たとえば妊娠についても育児についても
女性が一人で問題を抱えてしまうケースは多い。
男性がそれに気づいて女性に寄り添うことは、
社会を前に進める上で必要なことだと思う。
その意味で本当に刺激された作品。