ゆ

パッドマン 5億人の女性を救った男のゆのレビュー・感想・評価

4.5
インド工科大学でスピーチし始めたくらいから涙止まらんくなってしまった。久々にこんな泣いた…!最初の村、夫のDVを手に職がないからと耐えてる女性が初めて自分でナプキンを売ってお金を稼いで喜んでるところ、グッときたなぁ。
最初の方は、日本人的感覚からすると、考え方が古すぎるインドの田舎社会にヤキモキして、素直なラクシュミがどんどん追い詰められていくのが結構悲しい。ラクシュミーは奥さんのことを本当に大切に思ってるって私たちはわかるんだけどね…。生理の時には隔離されて生きることに疑いもなく暮らしているインドの女性達、不衛生な対処で自らの命を危険に晒しているということも分かりもしないよな、そりゃという感じ。今の日本でも、生理って人に言いにくいもんではあるけど、それでもここまでではない。最後国連のスピーチで「男には12ヶ月あるのに、女には10ヶ月しかない」っていうラクシュミーの言葉にハッとしたよね。正しい情報や教育はもちろん必要だけど、それをどうやって伝えることも、とても大切だなとパリーを見て思った。
なかなかこういうデリケートな問題は、伝統とか宗教的な考えとかもあって改善されにくいのではないかなと思う。特に外からの力では、最初ナプキンが55ルピーで売られていたように、実情に沿ったアプローチはしにくいんだろうなと思う。だからこそ、ラクシュミーのように一般の方の中から発明が産まれて革命が起こるべきだし、それをもっと支えられる土壌がインドに整うことを望む。
ゆ