レッドキング

フード・インクのレッドキングのレビュー・感想・評価

フード・インク(2008年製作の映画)
3.6
アメリカにおける食料品の生産〜小売まで、あらゆるプロセスが一握りの企業が寡占している状況とアメリカ社会全体を巻き込む構造的な問題を浮き彫りにしたドキュメンタリー。
あらゆることが数珠繋ぎに、そして負のスパイラルを起こしていることがよく分かります。

すべては小麦がタダ同然の安価な値段で生産できるようになったことに始まり、
メキシコの小麦農家が倒産、路頭に迷った彼らを食肉工場で安価に雇い、不衛生な環境で単純作業をさせる。
そんな環境では食中毒の原因となる病原菌も発生し、国内では食中毒が毎年発生。
低所得者は安い小麦で育てられた食肉を使ったジャンクフードを買うしかなく、3人に1人が糖尿病を患うような状況。
ニンジンよりハンバーガー1個の方が安く買えるなんて、そりゃああれだけ肥満も増えますわな。

今から10年以上も前の作品ですが、あれから今はどうなっているのだろう。
もっともっと酷い状況になってしまってるんだろうな。
レッドキング

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