キネマと海月

希望の灯りのキネマと海月のレビュー・感想・評価

希望の灯り(2018年製作の映画)
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★あらすじ★

腕や首の後ろにタトゥーを入れた無口な青年が巨大スーパーマーケットの在庫管理係として働き始める。訳ありの二人の淡い恋。旧東ドイツへの郷愁を秘める上司の切ない嘘。同僚たちとのゆるやかな絆。ベルリンの壁崩壊後、置き去りにされた人達の哀しみをスーパーマーケットの灯りが優しく包む。哀切な、忘れがたい、穏やかで幸せな物語。

★感想★

晴れやかではない空の下、無機質なスーパーマーケットや素朴な暮らしの中のあえて劇的な要素を排除したような粛々とした描写がすっと心に染み入り居心地の良いものを覚えました。立ち入りすぎない優しさを持つ登場人物たちの想いやりに日々の中でどこか溜まってしまっていたホコリをはらわれた気がします。登場人物はもちろん、映画と観るものの距離感すら計算されているのではと感じさせられる秀逸な一本でした。

★オススメ★

何気ない日常が好きな人。
慮ることを大切にしている人。
スーパーマーケットに行ったことがある人。
キネマと海月

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