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空母いぶきのlalalalabombaのレビュー・感想・評価

空母いぶき(2019年製作の映画)
2.8
戦争をしないと憲法で謳っている日本国に空母は必要か?
アジアの無法国が小笠原の島を占領し空と海から攻撃を仕掛けて来る。
どうやって領土と国民を守るか?という自衛隊と政府のドタバタを結構リアルにえがいている。
原作があるらしいがこれを読めばより詳細がわかるのだろうが、軍事オタクでもないわしはいちいちリアルに感じる。
ミサイルが飛んできてこちらは迎撃ミサイルを発射する。いくつかは迎撃できるが外れたミサイルもあり被弾した船は大きな火災になる。
いつも戦争しているアメリカ製の戦争映画なら死者は数えきれず何基もの飛行機は撃墜され船も何隻も沈むだろう。
1人の自衛隊員の命が失われても政府には激震が走り,総理大臣は親会社のアメリカ様にすぐ報告する。
戦争ではなく戦闘状況の空母と護衛艦そして潜水艦。
そして直接火の粉は被っていない日本国政府。強硬派の閣僚もいるが佐藤演じる総理大臣は極めて冷静な対応をする。
敵艦を撃てばその艦員の負傷者を助ける義務が生じる。
アメリカ映画にはそんな描写は見たことない。
火の粉の飛んでいない国内ではコンビニに人が殺到する。
空母に乗り込んだ記者が船が燃えて,血を流している人を見たなどという戦争を矮小化する。
サンタクロースの靴に入れた手紙の「みんな友達なんだ」うすっぺらいメッセージ。
ラストは国連理事国が事態を上手いこと収拾するなんて白々しい。
右翼の暴走した愛国映画かと勝手に想像したが、日本は戦争を決してしないなんていう平和ボケした戦争映画だった。
国連が戦闘状態にある国同士をなんとかしているならロシアとウクライナの戦闘は?イスラエルのガザ攻撃などあり得ないはず。映画としてうまくまとめる必要はなかったはず。
しかし、自衛隊には本当に感謝する。こんな仕事していて冷静な判断ができるなんて言うのは超人だと思う。
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