のんchan

未来を乗り換えた男ののんchanのレビュー・感想・評価

未来を乗り換えた男(2018年製作の映画)
3.7
『大いなる自由』『希望の灯り』等で素晴らしい演技を魅せている今後も期待のフランツ・ロゴフスキと、『ある画家の数奇な運命』『水を抱く女』のパウラ・ベーア共演で以前から気になっていた作品。

女性作家アンナ・ゼーガースが、第二次世界大戦中にナチス政権下を逃れて海外に亡命した自らの実体験をもとに執筆した小説『トランジット』が原作。


舞台はドイツ占領下のフランス。ドイツ人青年のゲオルクは、ファシズムから逃げてパリからマルセーユへと流れ着く。偶然の成り行きで、パリのホテルで自殺した亡命作家ヴァイデルのパスポートと原稿を持ち逃げする。ヴァイデルに成りすましてそのままメキシコへ行く船に乗り込もうと思い立つ。そんな時、必死で人探しをしている美しいマリーと出会う...


実話に現代を嵌め込んでいるので、ある意味不思議なファンタジーとなる。ありそうであり得ない話。
現実味から離れていくので、切り替えて観る必要性はあるかな?
しかし、空気感やキャストの上手い演技に魅了されてしまう。
切なく美しいストーリーで、脚本力のあるクリスティアン・ペッツォルト監督の世界が広がっていました。
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