なつこ

アイネクライネナハトムジークのなつこのレビュー・感想・評価

3.6
今泉監督は人物ひとりひとりを、丁寧に多面的にみせるのが、本当に上手い。
幾つものエピソードが重なり合い、ストーリーというよりも「人」をしっかり描いた群像劇。

しょーもない父親も、実は腹が座った男前な一面があったり、情けないように見えても、それが人を傷つけずに上手く生きる素敵な方法だったり…登場人物が、華はないけどみんな素敵。
メインじゃないけど、お財布落としたエピソード好きだったな〜、あんなに長い年月を跨いで、相手の想い知ることができるの素敵だなぁ。
上手くいってもいかなくても、その思い出は出来事は変わらずに胸にある。

多部ちゃんと春馬くんのラブストーリーだと思って見始めたので、30分経っても多部ちゃん出てこないし、やっとでてきたらこれだけ?!ってなりましたけど(笑)
後から、原作は幾つもの物語が繋がってる連作のような形式だと知って納得。

この映画について「どんな話?」って聞かれても全然答えられないけど(笑)何かに上手くいかなくてモヤモヤしてる時に観たら、少しだけ心を穏やかに優しくなれる作品だと思いました。
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