んーー、エターナルサンシャイン的な"記憶"を題材にしたSFラブロマンスで面白いはずなのに、何でこんなに面白くならなかったんだろう。
見せ方によってはもっとドラマチックでサスペンスフルな快作になったろうに。
後半で伏線が回収されて絡み合っていた紐が解けていくストーリー展開は良かったけど、あぁなるほど。だからなに？で終わってしまった。只々勿体ない。
本当に面白い映画って、魅力的な人物達が広げるドラマで翻弄して、二転三転する展開やオチで畳み掛けて、裏側を覗いてみれば心温かいメッセージや痛烈な社会風刺が用意されてるよねって改めて思い出した。やっぱり世に知られてる名作って練りに練り込まれてて凄いわ。
本作の良くない点を挙げればキリがないが、まず序盤からずっと複雑な時系列が絡みあったわかりづらいシーンが淡々と続いて一向に盛り上がりを見せないからとにかく話にのめり込めない。そして肝心の人間ドラマもとにかく薄っぺらい、原作読んでないからわからんけど尺の問題で掘り下げきれなかったのかな？って思った。それぞれの人物に魅力がないし誰一人として共感できないから終始他人事の茶番を覗かされてるみたいで感動もないまま結末を迎える。
何かバタフライエフェクトみたいな感動的なラストシークエンスで締めようとしてたけど、全てが中途半端に掘り下げていたため5分程度の謎解き短編を読んだぐらいの余韻しか残らなかった。
