うーん、なんかもったいない。全体的な雰囲気はとても好きなんですが、フラットに観ていると、なんの映画なのかよくわからなくなってきます。
大辞典を作る大変さやOxford English Dictionary (OED) にまつわる実話を描くのだとしたら、OEDのとんでもなさみたいなのがもう少し伝わって欲しいです。世の中の大半の人は、大辞典と言われても、広辞苑レベルの厚さ10cmちょいの辞典を思い浮かべると思うんですよね。言葉で何万語だの何百年分の用例だの言われてピンとくるのは一部の辞書好きだけでしょう。
対して、精神病と罪と赦しあたりを描くには、マイナー側の描写が薄い。マレーとマイナーの友情を描くなら、2人の交流や対比や感情が少なすぎ。なんかこれらの要素が全部中途半端に散らされてて、どう観ていいのかわからない感じでした。残念。