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九月の恋と出会うまでのmanamiのレビュー・感想・評価

九月の恋と出会うまで(2019年製作の映画)
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公開時の評判があまり良くなかったのは記憶にあるものの、無性に高橋一生の声が聴きたくなって。喋り方もルックスも好きなんだけど、とにかく声!私のベストテン声部門第1位は彼だわ〜。あのイケボとなら「ケチ」って言い合えるだけでも嬉しさのあまりむせび泣いちゃいそうよ。
ただし作品としては、世間一般の評価に私も同意だな。ファンタジー要素が強いとはいえラブストーリーなのに、そこがとんでもなく雑なのよ。二人の距離が近づいていく過程に強引さを感じちゃうのよ。
たとえば初っ端、ほぼ初対面の隣人が玄関先でいきなりぶっ倒れたっていうのに、部屋に上がり込んで一人で介抱したりするかね?相手は女性で自分は男性なのに?マンションには女性の住人も大家さんもいるのに?勝手に作られたものを食べる方も食べる方だしな。
「え〜気持ち悪い〜〜」って拒否感がずっと消えなくて、しかも、後にその行為の理由が明かされるとさらに「え〜ますます気持ち悪い〜〜」って寒々しい気持ちに。なんか感動エピソードみたいな回収のされ方だけど、いや、そっちの方が普通に犯罪臭するんだけども〜。とにかく無理矢理くっつけようとする気配が濃すぎて、全然ノれない。
あまりにも都合良く再会した彼の突然の申し出も不可解すぎる。現在の彼女について何も知らないのに?一緒にいたのが学生時代でしょ、社会に出て数年もしたらいろいろ変わってるかもよ?
平野はもともと住んでたのに9月にエアコン付けないよね、夏の間どうしてたのよ。あとみんな引っ越ししすぎ。引っ越し会社がスポンサーに入ってます?
ラストもまったくスッキリできない。「平野はシラノじゃない」ってなった点についても解決されないままだし。尾行の理由も明かされないし。電話も出会えるのも意味不明。
えっと、良かったところもね。川口春奈演じる北村の部屋がオシャンで可愛い。本筋に関わらないのは残念だけど川栄李奈もチャラ可愛い。
そしてもちろん美男美女の眼福。大学に行ったあとの公園のくだりが特に。手もつなげないような大人の両片思いはともすると嘘くさくなるだろうけど、二人の自然なモジモジがほどよいキュンをもたらしてくれる。

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