サーフ

外套と短剣のサーフのレビュー・感想・評価

外套と短剣(1946年製作の映画)
3.7
監督フリッツ・ラング、主演ゲイリー・クーパーによるスパイ・ムービー。

戦時下のドイツが原爆製造に成功寸前という状況の中でアメリカは開発担当の物理学者をこちら側に着かせるために科学者のジェスパー博士に協力を要請する。
要請に応じた博士は物理学者が滞在するスイスを訪れるが、ふとしたきっかけでドイツ側に博士の動きを察知されてしまう。
ドイツ軍の魔の手が伸びる中、博士は物理学者と同じ研究を行っていたイタリア人のポルタ博士を救出するために協力者の女性ジーナと共にイタリアへと向かう…と言うのが大まかなストーリー。

主人公の設定だけ見れば自ら望まずにスパイの道に引き込まれていく、というヒッチコック作品にも近い「巻き込まれ系」の主人公。
だけど劇中、割と乗り気でスパイ活動してるのなんか面白い。スパイとして活動する事の苦悩とか描きそうだけど割り切って行動していくのはちょっと新鮮。

スパイ映画なので、「どこへ逃げても追いかけている魔の手」というスリリングな要素はしっかり存在してて尚且つ、面白い。
後半以降はスパイ映画というよりも、協力者の女性ジーナとのラブロマンス要素の方が強い。
ラブロマンスはラブロマンスで面白い。追ってくる魔の手、戦時下で死の匂いの近いという状況の中で次第に心が惹かれ合う2人。スパイもラブロマンスも普通に面白いから見終わった後の満足度は高めな映画だった。
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