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騙し絵の牙のTRICKSTER10のネタバレレビュー・内容・結末

騙し絵の牙(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

尻すぼみかな。

出版会社内の権力闘争に、主人公が上手く立ち回って勝利を収めるかに見えたが・・・というお話。いろんな人の騙しあいが確かにあり、終盤まで一気に駆け抜ける疾走感は見ごたえがありました。ただ、ラストの15分があまりにも尻すぼみで。

最終的に部下の高野(松岡茉優)に裏切られる形(高野に悪気は全くない)になりますが、会社で得た情報・案件を持ち出して退社するのは、訴えられないのかな?と疑問。

また、会社側に立ち自分を他部署に移動させた元上司の江波(木村佳乃)と、退社後、仲良く一緒に仕事するかなぁ?とこれまた疑問。

主人公の速水(大泉洋)にしても、会社に残りまた地道に会社のために奔走するというようなエンディングもしっくりこないんですよね。原作小説のすぐに退社後、起業家となって、自ら「株式会社トリニティ」を設立、という流れになぜしなかったんでしょうか?

大泉洋もインタビューで「(原作で当て書きされていたのに)私が出た映画の中で一番、私っぽくなかった」というようなコメントをしており、本人もちょっと納得してなかったのかな?とも思いました。

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