このレビューはネタバレを含みます
娘の結納の儀へ向かう車内の中、ラジオで埼玉県の都市伝説が流れる。その昔、埼玉県人が東京に入るためには通行手形が必要で、埼玉出身というだけで忌み嫌われ、虐げられていた。そんな埼玉を解放しようと立ち向かった人たちの物語。
完全に振り切ったコメディ映画。埼玉をここぞとばかりにディスることで笑いを作り出していた。埼玉の人がどう思うかはちょっと気になるが、役者も真剣にコメディに振り切って演技しているので、そこは失礼な感じには受け取られないと個人的には思った。
作品中たくさん笑わせてもらった。特に、主演のGACKTと二階堂ふみの演技が素晴らしく、腹を抱えて笑うようなシーンもいくつかあった。覚えてるのが、GACKT演じる麗が埼玉県人の疑いをかけられて、しらこばと付きの草加せんべいを踏むことを要求されるシーン。麗は埼玉県人なので、踏むことができず苦しんでいる演技が、もうおかしすぎて笑いが止まらなかった。
この作品を見て思ったのは、虐げられることに慣れてしまうと、悔しいという気持ちを無理矢理に押し殺して生きていくことになるということ。そして、それはとても悲しいことだと思った。人間誰しもが自分の人としての権利を自由に行使できなければいけないと思うので、もしそれが何らかの圧力や差別によって妨げられているのなら、強い意志を持って戦うべきだと感じた。
続編もきっと面白いので見てみたいと思う。