とらキチ

バーニング 劇場版のとらキチのレビュー・感想・評価

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)
3.8
もちろん原作は読んだこと無いですが(苦笑)、結構好きな感じの作品でした。
とてもリアル。でもコレが日本を舞台にしていたら逆に現実離れし過ぎてて、んな訳ないじゃん!の粗探しというか違和感を感じまくっただろうと思います。「パラサイト」で知った、日本と同じく格差が鮮明になっている韓国だからこそ!の舞台設定ではないでしょうか。キャンギャルやるくらいのカワイイ見ず知らずの女の子にいきなり「幼なじみだ!」って声かけられて、「整形した」と言われれば「あぁ」って納得できますしね。
ベンという人物の造形が浮世離れしていて、いかにも村上春樹っぽいのかなと思いました。読んだこと無いですが(2度目)。ジョンスに例の趣味を告白するシーンとか、その言い草がどうとでも取れるし、大勢を集めての食事会中の生欠伸。そうしてるうちにヘミが失踪すると。いろいろ解釈できて面白いです。そしていつもながら劇伴が素晴らしいので、より気分が高まります。
最後の展開も、そもそもが、コレってもしかして妄想だった?とか考えさせられるし、モヤモヤ全開でそれはそれでアリでした。
オバマ元米大統領は2018年のお気に入りに今作を挙げていて、やっぱこの人やるな!センスあるな!って感心させられました。
とらキチ

とらキチ