イチャンドン監督より、またしてもな傑作。
NHKきっかけでこの作品に着手した経緯があるようで、たしかにテーマらしいテーマはなく(表層化しない)一見すると何が起こったのかとなりそうなところを、一部の記号と何度も行う対比によって見事なストーリーに纏め上げている。
NHKのショートverを我慢して見ずにいたので、ハードルは日増しに上がっていったが、結果的には超えてきた。
ただ、過去のオアシス、シークレットサンシャインと比べると、テーマ設定と監督自身が描きたかった執念のようなものを感じるところまでいかなかったのも事実で、そのあたりがカンヌでの審査にも影響したのかなと個人的には思った。
GATSBYに憧れたが成し得なかった男の悲しい現実。
ミスリードがめちゃくちゃうまい「ビニールハウスを焼く」という行為。
後半3-40分は終始ドキドキさせられた。
2019劇場鑑賞16本目